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神の手

あおば薬局には、薬剤師のほかに多数の事務の方がいます。
処方箋の受付・薬のカルテの用意・コンピュータ入力・電話対応・会計などなど、いろんなお仕事があります。
それらのお仕事を薬剤師がしてもいいんだけど、小さな薬局ならともかく、あおば薬局くらいの大きめの薬局になると、事務さんの手を借りないと仕事が回りません。
だって、患者さんの身になってみれば、病院で待って、薬局で待って、たとえばさらに薬局の会計で待つとなると・・・たまったもんじゃないよね。
早くおうちに帰って、ほっとしたいもんね。

できるだけ待ち時間が少なくなるように・・・できるだけコンピュータ入力はパパッとしたいものです。
待っている人からはあまり見えないところで行われていることですが、調剤薬局では処方箋を受け付けると、その内容をコンピュータに入力します。
薬局や病院で払う会計って、実は実際の金額の1割とか3割とかで、残りはだれが払っているかというと、(国民保険や社会保険やらの違いはあるけど)保険料を納めているところが払ってくれています。
つまり、薬局や病院はいろいろなところに残りの9割や7割を請求しないといけないわけで、そのためにコンピュータに入力するんだよね。

・・・っと。
ものすご〜〜く前置きが長くなりましたが。
その入力が超早い事務さんが、あおば薬局にはいます。
AIはその人のことを「神の手」と呼んでいます。
神の手は、ブラインドタッチでカチャカチャ、キーを打ちながら、処方箋のちょっとしたミスを発見して病院に訂正の電話を入れてくれます。
もしもAIだったら、キーを見ながらのたのた入力して、入力し終わってから「あれ・・・?これ違う?」なんて気が付いて、病院に「えーっと電話番号、何番だっけ?」なんて言いながら電話して・・・・。

もうね、スピードが全然違うの。
っていうか、比べること自体が神の手に失礼。

さらにその存在感は大きく、神の手が出勤してくると、薬局内が一気ににぎやかになります。
朝9時にはまだ神の手が居ないので、AIが入力したりもするんだけど、神の手の声が聞こえた瞬間、いそいそと席を譲り渡すの。
ははぁ〜、お席を温めておきました。って感じ?

そんな神の手が、いろいろ事情があって、お仕事をやめちゃうことになったんだよね。
いろいろな意味で存在感のあった神の手が、あと少しでいなくなっちゃいます。
さみしいね。

スピード・存在感・発言力などなどを埋めてくれる、ポスト神の手は・・・なかなか現れないかもしれません。
うーん、なんだかやっぱりさみしいね。

(AI)

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2011年08月27日 09:49に投稿されたエントリーのページです。

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