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2007年12月29日

薬害

薬害C型肝炎問題をめぐり、政府は一律救済する法案の骨子を発表しました。
この法案には、国による被害の発生と拡大の責任を明記し、救済対象は国が決めるのではなく、
裁判所が判断するものとし、恒久法の制定となっています。

このように国に薬害肝炎問題で責任を認めさせたのは、原告団の方々の命をかけた活動が実ったものです。
原告団の皆様へ心から敬意を申し上げます。

私たち薬剤師は、薬害発生の最前線で従事しています。
日常の中から重大な問題や人権を感じるアンテナの感度を磨き、薬害の防波堤にならなければいけません。

そのために、私たち民医連薬剤師は、来年開催の第5回近畿地協中堅薬剤師研修会に薬害問題を
取り入れています。その中から、薬剤師の役割を見つめる機会にしたいと思っています。

薬害は救済で終わる事ではありません。国が薬害根絶を本気に進めなければいけません。
現在裁判中の薬害イレッサの早期解決に向けて国・製薬メーカーは真摯に取り組むべきです。

(富士さん)

2007年12月21日

薬害

どうして、国は被害者に誠心誠意の対応をしないのでしょうか?
『命の線引き』を行い、原告団に対して和解金を積んで、『どうぞご自由に』と言わんばかりの、被害者切捨てに等しい愚行を行いました。

官房長官にいたっては、原告団に対して司法をないがしろにしているような批判を行いました。
そもそも、薬害は誰の責任なのでしょうか?

何の罪のない被害者が、一律救済を求めることは、至極当たり前です。
譲歩などありえないのです。だって、被害者ですよ。健康に生きる権利を国・製薬メーカーに奪われのですから。

大阪高裁も、全被害者へ一律救済が望ましが法的には限界があるので、枠を超えた救済を和解案に盛り込んでいたはずです。

言わば、政府・厚生労働省は、得意のカネでかたを着けた形となりました。
本当に、政府・自民・公明与党に政権担当能力は全く無いですね。

人が人らしく健康に暮らす事を求めることがこんなにも無視される社会って健全ではない。
どうにかならんかあ。(怒)

(富士さん)

2007年12月18日

シリーズ『薬局の小道具』その3

今回の小道具はこれ↓ ズン。

IMG_0531.JPG

さて、これは何でしょうか?
一見するとハサミですね。そう、ハサミです。←そのまんまやなあ(ツッコミがはいりました)
その名は『半錠くん』

ハサミと言うと物を切る道具ですよね。実は、錠剤を半分に割るのに重宝します。
錠剤によっては、柔らかくて割りやすいものや硬くて爪が割れそうなものがあります。
そして、錠剤に割線(真ん中に線)があると比較的割りやすいのです。

しかし、硬いと割れない・・・。その時にはこれを使うとGood。
こんな風に使っています。↓

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パキパキ割って調剤しやすい様に予め半錠を作っています。(割ると薬の効果が不安定になる薬剤は作りません)

時々、薬剤師が『半錠くん!!どこ?・・・どこ?』とアタフタするくらいよく使うのです。

(富士さん)

       

2007年12月14日

薬害

昨日13日に大阪地方裁判所にて、薬害肝炎訴訟の和解骨子案が出された。
その内容とは、被害者の方々全員の救済ではなく、これまでの訴訟の中で一番救済対象が
狭い内容の判決に添ったものとなった。

ますます、政府と被害者の方々との溝は深まるばかりとなりそうです。
本当に悔しい思いでいっぱいです。

福田首相の無表情なコメントには、腹立たしい・・・。
国のメンツを最優先している態度にも怒りが噴出しています。

メーカーもしっかり反省 ・謝罪し、救済に応じる必要があります。
なぜ、人の命がこんなんにも軽んじられるのでしょう。

アメリカへの思いやり予算を撤廃したり、政党助成金を撤廃するだけで
全員救済出来ますよね。

命はお金で買えないのですが、実際命に限りがある被害者の方々の心の痛みを
思うと、薬剤師として何かしなくてはいけないと強く思います。

国を動かす支援活動に微力ながら参加します。
私たち一人一人は、微力ですが無力ではありません。
私は、『たたかう薬剤師』でありたい。

(富士さん)

2007年12月12日

薬害

明日、いよいよ薬害肝炎の和解案が提示されようとしています。
先日、某TVで薬害肝炎について討論していた。基本的に私は好きではない番組だったが
薬害がテーマだったので見ていた。

そこでは、厚労省の職員が副作用と薬害を混同して力弁している姿にあっけにとられました。
そこでは、副作用報告制度を変えないと、この問題は解決しないという論調だった。

『はあ〜?』
『薬害は副作用ではなく、政・官・財の癒着構造から利益優先で人命が無視された結果の人災でっせ・・・』と、大きく憤りを感じました。
これでは、薬害は無くならない。薬害エイズでの教訓はどこへいったのでしょう?
恐らく、厚労省の職員は、自分達の庁舎前の『薬害の碑』すら知らないのかもしれません。

私たち薬剤師は、必ず副作用や薬害が起こり得る最前線で仕事をしています。
だからこそ、私たちが薬害の大波から守る防波堤にならなくてはいけません。
だからこそ、政治や社会情勢にも目を向けなくてはならないと思います。

私たち、民医連の薬剤師は、薬害根絶の運動を支援します。
福田首相に人間としての暖かさがあれば薬害肝炎の被害者と面会して、政治的判断が出来たはずです。

人の命が軽く扱われているい最中に、新テロ特措法は、国会を延長してまで通したいとは・・・。
本当に情けない。

皆さんも考えてください。この間に薬害エイズ・薬害ヤコブ・薬害イレッサ・薬害肝炎など時期が重なって継続的に起こっていますよね。これってどういう事でしょうか?

(富士さん)

2007年12月05日

シリーズ『薬局の小道具』その2

さて、今回の小道具はこれです。↓
IMG_0533.JPG

これは、何にかと言うと、『軟膏しぼり出し』に重宝する優れ物。名前は無いのです。
家庭では、歯磨き粉や絵の具などのしぼり出しに使用されていることでしょう。

まず、軟膏チューブのおしりを黒のギザギザに挟み、横のレバーをローリングさせると
薬がにゅる〜っと出てきます。

薬局では、複数の軟膏を混合する際に、軟膏チューブから無駄なく薬剤を出す必要があります。
しぼり出しを手で力いっぱいしていると、私の場合は深爪してしまう事もしばしば・・・。

しかし、これがあると簡単に出てきますよね。
『にゅう〜』っと軟膏を出すのは結構気持ちいいかも。
今や、100均や画材屋さんで売られいます。しかも、安い!!

ちなみに、医療用として販売されている物(機能は同じ)で何千円、物によってはそれ以上なんです。
視点を変えればこんなにオ・ト・ク。(^m^)

この、小道具の名前はなんだろう?? どなたか知っていますか?

(富士さん)